フォントのライセンスに気をつけよう!システムフォントを商用利用していませんか?

Webサイトでもアプリでもグラフィックでも、フォントというのはなにか制作を行う時になくてはならない存在ですよね。その中でもシステムフォント=PCを買った時からプリインストールされているフォントは最初からインストールされていますし、近年では種類も豊富になっていてとても身近な存在です。
それでもやっぱりベーシックなものが多めですから、ちょっとおしゃれなフォントで…となると、モリサワフォントやLETSなどの商用利用可能なフォントのサブスクを契約したり、フォントを探して購入したり…とわたしたちデザイナーは常にそのフォントが商用利用可能なライセンスかどうかを気にしながら利用しています。

…ここでタイトルに立ち返るとちょっと怖い話めいていますね。
そうです、システムフォントって…そういえば…商用利用できるんだっけ…?

10年以上デザイン業をしていますが、そういえばちゃんと調べたことなかったな…とふと気づいてゾッとしたので調べてみました。

目次

結論:ほとんどの場合、システムフォントは商用利用OK

あまりにも怖すぎるのでまずは結論からお伝えしましょう、
ほとんどの場合はシステムフォントを商用利用して大丈夫です!ヨカッタ!

ここで「ほとんど」としているのは、システムフォントのライセンスはOS付属のライセンスであり、OSを跨いで使用する場合はライセンスがない環境での使用になるため、ライセンスを別途購入する必要が出てきます。つまり、システムフォントはフリーフォントではない、ということです。
例えば、Windowsに入っている「メイリオ」をMacに持っていってチラシのデザインに使う!とかだと、元のWindowsのOS下での使用ではなくなるのでアウト、という感じです。同様に、成果物にシステムフォントを埋め込んだり、サーバーにシステムフォントをアップロードしてWebフォントとして利用したりする場合も、元のOSとは異なる環境での使用になるためアウト、となります。

なので、PCやタブレットなどの端末を買った時に入っているシステムフォントをデザイン業務に使用して納品、という使い方だけであれば基本的に大丈夫な範囲、ということになります。

OSごとのシステムフォントまわりのライセンスの整理

基本的には商用利用しても大丈夫!ではあるのですが、場合によっては落とし穴もあります。
OSごとにどうなっているのか整理をしてみました。

OS商用印刷・成果物ロゴ・商標登録アプリ組み込みWebフォント配信
Windows✅ 可✅ 可❌ 要ライセンス❌ 要ライセンス
Windows:Office付属フォント❌ 要ライセンス
macOSiOS / iPadOS✅ 可⚠️ 注意❓ 明示なし
Android(SIL Open Font Licenseフォント)✅ 可✅ 可✅ OFLに従い可✅ OFLに従い可

Windows

フォントライセンスはOS付属のライセンスなのでWindows上での制作であれば商用利用も可能です。
ただし、OS自体が非商用ライセンス(Windows Educationなど)の場合はおのずとフォントも商用利用できない点に注意が必要です。

参考元)

また、Microsoft Officeをプリインストールした状態で購入すると気づきづらいのですが、Office付属のフォントはこのルールが適応されず、フォントごとのライセンスの確認が必要になるので注意が必要です。

商用利用可能
  • Arial
  • Times New Roman
  • Verdana
  • Tahoma
商用利用不可(別途ライセンス購入が必要)

MS ゴシックなどの懐かしのフォントもリコー製ですが、Microsoftに権利を移譲しているため商用利用可能なのだそうです。

Mac/iPad

システムフォントとしてヒラギノやHelveticaなどの買ったら高い書体がプリインストールされているMacですが、(Windowsのようにシステムフォントの利用範囲の具体的な言及がないものの)MacやiPadでもOSのライセンスに付属するような考え方なので、システムフォントをその端末上で利用する分には商用利用が可能なようです。

例:macOS Tahoeのライセンス情報(参考元:https://www.apple.com/jp/legal/sla/

ただし、OSやフォントのバージョンごとに異なる場合もあるので、AppleのLegalのページ(https://www.apple.com/jp/legal/sla/)で確認するとより安心かと思います(チャットで問い合わせをしても担当者ごとにまちまちな返答が返ってくるそうなので自分で確認した方が早そう)。
加えて、Font Bookの該当のフォントのライセンスの項目を確認するのが一番安全そうです。

一方で、システムフォントをロゴなどに使用する際は注意が必要な書体もあるので、商用利用の際の使い方も注意が必要です。
redditではMacのシステムフォントとして搭載されているAvenirをブランドフォントとして使っていたら、Monotypeから多額のライセンス料を請求された、という話もあるので、商標登録などが関わる場合はシステムフォントとはいえ念の為ライセンスの確認を行った上で使用するのがよさそうです。
Monotype が、あるフォントのライセンス料として年間 30,000 ドル以上を提示してきた。言葉も出ないし、途方に暮れてる。
https://www.reddit.com/r/graphic_design/comments/1jqqlm6/monotype_just_hit_us_with_a_30000yr_font_license/?tl=ja

Android

Androidはデフォルトでオープンソースのフォントを利用していることがほとんどなので、システムフォントの利用に制限がないと考えて差し支えない場合が多いようです。
一方で、独自のフォントを搭載して独自性を打ち出している端末もあるため、そういった機種を利用している場合は個別にフォントのライセンスを確認した方がいいかもしれません。


こわい話スタートでしたが、買ったPCで普通に業務をする上では問題がなさそうで一安心です。
ただし、今回調べた内容は現在時点での内容である点に注意が必要です。利用するOSやフォントによっては未来的には変更になる可能性が多分にあります。利用内容に不安がある場合は個別に確認することが重要ですね!

参考記事
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